4/15 楽天−オリックス(阪神甲子園球場)


 開幕戦から三日。本拠地が蘇るまでの間の仮住まいとして、東北楽天は神戸へ。野球の聖地甲子園で迎える主催試合の開幕戦に、行かないでいられるだろうか。会社を午後休にして昼に羽田へ直行、まさに飛んで行ってきた。今動ける状態が作れるファンが、できる限りの声援を送らねば。

二つ目の開幕戦 E3-2Bs


 甲子園の見慣れた正面玄関に掲げられた、クリムゾンレッドのがんばろう東北の文字。

 今後の試合を案内する、これもお馴染みのボードにある、「楽天オリックス」の文字。

 そして球場脇に立っていた、ホームユニフォームを身に纏ったボード。間借りという状況でありながら、これだけしっかりとホームゲームらしいディスプレイをさせてくれた、阪神球団、阪神甲子園球場にはどれだけ感謝しても足りないくらいです。

 球場周辺のグッズショップでは、がんばれ東北のワッペンが売られており、明らかに阪神ファンとわかるような人も足を止めて、買ってくれていました。その気持ちが嬉しかったです。そして関西限定のガイドブックも合わせて購入しました。

 心配された雨はなんとか降らなかったものの、やや肌寒いくらいの甲子園。空模様もあってかあまり客足は伸びず、試合開始前の雰囲気は甲子園での阪神二軍戦みたいな雰囲気でした。今回は期間的な問題もあり、値段を含めた発券システムを阪神から丸ごと借りており、やや高い価格設定に加えて全席指定というのもよくなかったかもしれません。ライトスタンドは応援団のスペースと、一般販売していた席の固まっているスペースが離れ離れ。これでは声も集まりません。試合開始前にはなし崩し的に実質自由席状態になっていたので、応援団近辺のスペースにて、遠征時によくご一緒する関西常連の方と観戦。

 試合前のセレモニー的なものは、ほとんどありませんでした。黙祷と、国歌斉唱で粛々とプレイボールがかかります。ビジョンの演出も一切無く、シンプルなロゴの掲示と、がんばろう東北の絵が出るくらいでした。
 そして試合。田中が一回表を完璧なピッチングで抑えた裏に、先頭の松井稼頭央がいきなりのホームラン。ホーム開幕戦、先頭打者のホームランと言えば、楽天元年のホーム開幕戦で礒部が放ったホームランが自然に蘇ります。この神がかり的な連動には、思わずこみ上げるものがありました。

 そしてホームゲームなのでマスコットのクラッチも登場し、さらにはあのMrカラスコまで復活。甲子園でもフェンスによじ登る相変わらずのパフォーマンスを見せてくれ、これも嬉しい演出でした。
 試合は田中が調子が良くないながらもテンポの良いピッチングで踏ん張り、一旦は同点、逆転されてしまうものの、すぐに山崎のタイムリスリーベースで取り返しました。山崎の打球はライトの深い部分、ちょうどよく見える目の前の辺りまで飛んできており、三塁まで回れ回れとスタンドも大盛り上がり。ドタドタ走りながらも必死の激走に感動。そして次のわりと浅い外野フライでの必死のタッチアップに感動。田中と山崎という、楽天を象徴する二人の活躍は、ホームゲームのオープニングを飾るにふさわしいものでした。

 試合後は、選手がライトスタンドまで駆けつけてくれ、万歳三唱。いろいろ乗り越えての勝ち星だっただけに、格別の瞬間でした。早く、またKスタのレフトスタンドでこの光景が見られるように、そう願わずにはいられません。

 二次会は最後まで、しっかりとやらせてくれました。ライトスタンドの一角以外はほぼ無人となった甲子園で、力強く翻る東北魂の旗に願いを込めて。

観戦成績