4/12 ロッテ−楽天(QVCマリンフィールド)


 始めての仙台での開幕の予定だったはずが、平日になり、デーゲームになり、千葉になった。これで五年連続の開幕戦の生観戦になりましたが、その雰囲気は全く異なったものでした。

一生忘れられないシーンになりました M4-6E

 当日はもちろん会社を休んで海浜幕張へ。海浜幕張近辺はひと目で液状化現象と分かる歩道の状況で、常にやや砂粒のようなものが飛んでいたように感じました。そしてマリン開幕恒例のポスターですが、今年は方向性が変わっていました。

 このメッセージを見て、グッと来ない楽天ファンはいないと思います。ロッテファンの、そしてパ・リーグファンとしての気質が表れた、傑作と読んで良いポスターだと思います。本来仙台での開幕戦を見る予定だった人達をはじめ、開幕戦に行きたくても行けなかった人達の分まで、楽天ファンとして声援を送らなくてはならないのです。

 このポスターシリーズについては、球場への入場後に配られた、がんばろう日本ボードの裏に、全てありました。マリンでのロッテ戦は大好きだよホント。

 そして今期から、ネーミングライツの採用で、千葉マリンはQVCマリンフィールドへ。バスの行き先案内板も変わっていましたが、その横の臨時バス乗り場の表示は「千葉マリンスタジアム行き」のままであった…。ちゃんとやってあげようよ…。

 そしてセレモニーらしきセレモニーのない開幕戦が始まりました。あったのは、大きな演出の全くない開幕一軍選手紹介、千葉市長による素晴らしい挨拶と、淡々と進行した始球式だけ。開幕戦で各地の華々しいセレモニーを見てきているだけに、現状の問題の深さを改めて実感させられました。そして、黙祷。

 試合については、まさに神がかり的な内容に。状態が明らかにイマイチの岩隈はぎりぎりまで辛抱して、ランナーをためながらも1失点で必死に凌ぐ。そしてどこから打ち崩せばいいのか途方に暮れる出来の成瀬。それでも、中島のライト線の当たりから、隙を見て一気に二塁を奪ったプレーを突破口に追いつき、ランナーを溜め、チャンステーマが鳴り始めた中、嶋の打った瞬間に分かるスリーランホームランがレフトスタンドに突き刺さりました。選手会長としてこの一ヶ月間先頭に立ち、気持ちのこもったメッセージを発してきた嶋が、自分で決めたこの瞬間の盛り上がりは格別でした。これなら今年の楽天はやれる、そう皆思ったでしょう。

 最後は新外人のスパイアーが締めて、特別な開幕戦を勝利で飾ることができました。ビジターにも関わらず、岩隈と嶋のヒーローインタビューを場内に流してくれた、ロッテ側の配慮は本当にありがたかったですね。

 この日は平日にもかかわらず、普段の休日のような外野席でした。後方のゾーンをびっしり埋めた赤いユニフォーム。応援団にもファンにも、仙台から来られた方も見られました。こんな時だからこそ、野球を通してできることは必ずあるはずです。
 そして試合後に盛大なオチが。この日の試合は、仙台でのクライマックスシリーズ進出を決めた試合以上にマスコミが来ていましたが、テレビ朝日のスタッフに声をかけられテレビカメラに向かって喋ってしまい、それが報道ステーションで堂々と全国に流れてしまいました。いろんな人にテレビ出てたよねと声をかけられる生活に。自分の周りどんだけ報道ステーション見てるの…。
 でも、それだけ注目度の高かった試合を勝てたんだから最高の試合でしたし、自分の率直な気持ちが出ていたインタビューだったと思います。楽天ナインの底力を実感できる、素晴らしい試合でした。
「嶋選手の気持ちの入ったホームランが、ボールが飛んで来るのがすごくゆっくり感じられて、一生忘れられないシーンになりました」

観戦成績