3/26 巨人−楽天(イースタン・ジャイアンツ球場)


 本来なら開幕していたはずの週末。野球への歓声は表舞台になく、野球に飢えた身はひっそりと開幕していたイースタンリーグへと向かった。楽天の選手の肩口には喪章。世間からの逆風も吹き荒れた今、プロ野球にできることは何だろうか。

プロ野球を通してできることとは G3-4E


 この日の試合前には、宮城県名取市出身の巨人の星選手が中心となり、募金と救援物資を募っていました。前日の夜にドバイワールドカップの興奮と感動に酔いしれており、さすがにこの時間には間に合わず。到着したのは一回裏。バックスクリーンは節電モードとなっており、スコア、SBO表示に球速だけの表示でした。

 代替として活躍していたのは球場入口手前にあったホワイトボード。原始的ではありますが丁寧に書かれており、何かホッとしましたね。

 世間からは被災者軽視と見られる煽りが吹き荒れていますが、この速さで大きな横断幕を準備した読売巨人軍の迅速な対応には感謝したいです。星選手を始めとして、現場はやれることは精一杯していると思います。
 試合の方はTwilogでのイニング実況も含めて見ていただければと思いますが、この日一番目立っていたのは捕手の山本大明。巨人の選手の盗塁四回のうち、三回を完璧なストライク送球で刺殺し、正確なスローイング力を見せつけました。特に、快速で有名な藤村を刺せたのは立派ですね。いずれもセカンドがベース手前に構えたミットにドンピシャで、当面のターゲットである二番手捕手狙いとしては、高いポテンシャルを見せてくれました。

 投手の方は、3回1失点だった先発の菊池は、序盤は球が上ずったもののまずまずの内容。二番手鎌田は抑える球がない大乱調。三番手の長谷部は1イニング目はテンポ良く見逃し三振二つのパーフェクトで盛り上がるも、その後の2イニングはストライクを取りに行くボールをジャストミートされる苦しい内容。よく0点で抑えたレベルで、まだまだ上でどうこう言える内容ではありませんでした。その後リレーした有銘と山村は完璧でしたね。野手の方では完璧なホームランを放った西村がアピール。あとは俺の河田もしっかりヒット一本打ってくれました。
 巨人の方はお粗末なエラー三昧。悪送球に芸術的なトンネルを披露した大田は、まだ上で三塁を狙えるレベルではないかなと。藤村、投手の黄志龍とエラーが連鎖して、無安打で1点を献上したのはアレでしたね。そんな中、最後に登板して2イニングをパーフェクトに抑えた、小野淳平というピッチャーは140kmオーバーの直球を中心に、テンポよく無駄球なく投げてあっさり。この選手は良いと思いました。どこかで出番が来るかもしれません。
 こうして約一ヶ月ぶりとなった野球の生観戦は終了。最後は楽天の選手も一列に整列し、観客へ挨拶して、大きな拍手を浴びていました。東北では未だに津波と戦っている状況ではありますが、楽天の選手にできることは試合を通して見ていて嬉しい気持ちになれるような結果を残すことしかありません。Kスタの復活を待っている方もいると思います。一軍二軍一体となって、良い状態でその日をできるだけ良い形で迎えたいものです。昨日4月に甲子園、ほっともっと神戸へ振り返られる楽天の主催ゲームも発表されました。我々、球場に行ける楽天ファンは、できるだけ脚を運んで、「東北!」と声を出して、選手とテレビやラジオの向こうの人へ声を届けなければなりません。この日のいつもと違う二軍の光景を見て、自分のできることを精一杯頑張ろうと改めて思いましたね。頑張りましょう。

観戦成績

  • 今期2試合目
  • 次回予定 4/3神宮のチャリティー試合